Milindaの書斎

読んだこと、考えたことなどを書き留めます。外国語はたまに。

国語 3 記述問題の解き方について


以下の文を読んで問いに答えなさい。


生徒:①聞けよおっさん、国語のテストがいつもより20点くらい悪かったんだけど。

講師:何じゃと? このわしの教えを受けておりながら、②点数が下がるということがあるか。

生徒:うるさい。お前の指導が下手だからだ。パパに言いつけて交替させてやる。

講師:まあ待つのじゃ。問題と答えを見せてみい。……ふむ、記述問題がたくさん出ておる。この問題を作った先生は、文を書かせるのが好きなようじゃ。お主はそこで点数を落としてしまったようじゃの。

生徒:そうなんだよ。「あなたの考えを自由に書きなさい」とかいいながら、先生の考えと違うことを書いたら減点しやがるの。③自由に書けっていうなら全部マルにしろよ。

講師:うむ。わしもその通りだと思うが、それはともかくじゃ。お主は記述問題を解く時にいつも何を意識しておる?

生徒:意識? 意識があるかどうかってこと? いくら俺でもテスト中に寝たりはしてないよ、失礼な。

講師:④…….質問を変えよう。学校の先生は、記述問題で何を見ようとしておるのかのぅ。

生徒:それはもちろん、俺たちの文才を見ようとしてるに決まってるだろ? だから俺は先生をうならせるような芸術的な文章を書こうとしてるんだ。

講師:⑤残念だが、それは間違いじゃ。学校のテストに文才が要求されることなどない。いや、大学や専門学校の一部の科目ではあるかもしれんが、中学や高校のテストではまずないじゃろう。

生徒:あ? じゃあ俺たちは何のためにカリカリ書かされてんだよ。ふざけんなよ。

講師:字の美しさを見るためじゃ。文字には人柄が滲み出る。どれだけネットが発達しても、手書きの文字が最もよく人柄を伝えることは変わらん。美しい文字を書けるようにしておけば、お主らが社会に出てからきっと役に立つ。その実地訓練として記述問題があるのじゃ。

生徒:おいおい、口調だけじゃなくて頭の中身も年寄りかよ。こんなやつに習ってちゃダメだな。やっぱお前クビな。

講師:冗談に決まっておるじゃろ。簡潔に答えを言おう。記述問題の目的は、生徒がきちんと問題文を読み取れているかチェックすることじゃ。

生徒:え? それは別に記述形式じゃなくてもできるじゃん。⑥選択問題とか。

講師:確かに選択式でも理解度はチェックできる。しかし生徒がどういう思考を経てその選択肢を選んだかは分からぬし、適当に選んだら合っていたということもあるからのぅ。より深いところまで理解度を試すために、文を書かせてみるというわけじゃな。

生徒:ふーん。

講師:じゃから記述問題といっても、⑦あまり自分の頭で文章を捻り出す必要はないんじゃ。基本的には、文中にあるキーワードを抜き出して組み合わせていけばよい。星をつないで星座にするようなものじゃ。⑧神のように宇宙を創造しなくていいんじゃよ。

生徒:⑨凄いね。

講師:ふむ。口で説明するだけではよく分からんじゃろうから、実際に解きながら説明してみるかのぅ。

(梶浦逸内・監修『賢者ミリンダの問答録』より*1


【問題】
1. 冒頭に下線部①の台詞を置くことはどのような効果を挙げていると思いますか。

2. 講師はなぜ下線部②と言ったのですか。

3. 下線部③についてあなたはどう思いますか。すべてマルにするべきだと思いますか。できるだけ理由も添えて答えてください。

4. 下線部④の間に、講師はどんなことを考えたのでしょうか。

5. 講師はなぜ⑤と考えているのでしょうか。

6. 下線部⑥とありますが、講師はなぜ選択問題では不十分だと考えているのでしょうか。

7. 講師はなぜ下線部⑦と考えているのでしょうか。

8. 下線部⑧は何をたとえたものでしょうか。

9. 下線部⑨と言ったとき、生徒はどんな気持ちだったと思いますか。

*1:もちろん、こんな本ないです。