Milindaの書斎

読んだこと、考えたことなどを書き留めます。外国語はたまに。

Composition 42 漢文の話

 何にしても「漢文」とは、中国文をもとの形のままに読むことではない。
(中略)
 これらの文章なり詩を、中国人の読むように読むことが、日本人にできないわけでは、ない。できる。現に私はそうしている。また私の学生にも、原音でおしえている。そうでないと、詩も文章も、そのパトスにまでわたって把握できないと信ずるからである。
 しかし一般の人人にとっては、事がらが別であろう。中国語の発音の複雑さは、一般の教養となることが困難なように、私は思う。少くとも現在の段階ではそうである。一般の人人には依然、訓読が便利な方法であろう。

吉川幸次郎『漢文の話』p38-40

Whatever you say, 'Japanese reading' is not to understand Chinese text in the original pronunciation and word order.
[omit]
It is not impossible for the Japanese to read these proses or verses in the same way as the Chinese. We can do it. I actually do so, and I teach my students to savor Chinese literature in the original style. I believe we can't sympathize with the authors at the level of pathos unless we choose such a measure.
However, the situation is quite different for ordinary people. The phonation of Chinese is too far complicated. It can hardly become a general education in Japan. At least, I think so at present. Japanese reading still has been a convenient tool for many Japanese.

【雑感】
「原音で読まなければパトスまで把握できない」というくだりを読んで、じゃあ中国語を習おうかなと思いました。
実際に習ってみた後「中国語の発音が複雑すぎる」というくだりは真実だなと思いました。漢詩をネイティブと同レベルで理解するのはちょっと無理そうですね…(笑)
でも、それでいいんじゃないかという気もするんですよね。昔の日本人だって、漢文の読み書きは習っても中国語の発音なんてできなかっただろうし。