枕草子の二十五段より。
物羨みし、身の上、嘆き、人の上、言ひ、つゆばかりの事も、懐(ゆか)しがり、聞かまほしがりて、言ひ知らぬをば、怨じ謗り、又、僅かに聞き渡る事をば、我、元より知りたる事の様に、異人(ことひと)にも語り、調べ言ふも、いと、憎し。
【訳】
成功した他人を妬み、うだつの上がらない自分の身の上を嘆き、人の噂を言い、どうでもよいことを知りたがり、聞きたがり、それを教えないと、恨み謗り、また、ほんのうわべだけ聞き齧ったことを、まるで自分が元からよく知っていたことであるかのように他人に語ったり、いろいろと穿鑿(せんさく)したりして言う輩は、憎らしい。
※島内先生の訳を語順だけ少し変えて転載しました。
【コメント】
俺のことです、ごめんなさいごめんなさい。
僅かに残ってくれているリア友には感謝の気持ちしかありません。
1000年後の人間にもダメージを与えられるんだから、清少納言は凄いですね(?)