Milindaの書斎

読んだこと、考えたことなどを書き留めます。外国語はたまに。

万葉集TILその5

 

73~78番の暗唱に挑戦した。

 

73 我妹子を 早み浜風 大和なる 我松椿 吹かざるなゆめ

 「我妹子を早み(見)」では「我妹子を早く見たい」という意味になるし、「早み浜風」では「早い浜風」という連用修飾の意味になるようだ。両方の意味が掛けられているのだろう。また、「松」には「待つ」が掛けられているか。

全体では「我妹子に早く会いたい。浜風は私より一足早く妹の様子を見てきてくれ、決して止むなよ」という感じだろうか。

 

74 み吉野の 嵐の夜の 寒けくに はたや今夜(こよひ)も 我がひとり寝む

独り寝を詠んだ歌。左注に文武天皇の御製とあるが、真偽は不明。
(そもそも万葉集の左注って誰が書いたんだろう。よく分かっていないということでいいのでしょうか? 知っている方がおられましたら御教示ください)

 

75 宇治間山 朝風寒し 旅にして 衣貸すべき 妹もあらなくに

宇治間山(うぢまやま)は未詳であるが、吉野と飛鳥の間にあった山であろうとのこと。「ちくしょー宇治間山さみー。でも旅の途中だから衣を貸してくれる妻もいねーわちくしょー」ということ。

下の句「衣貸すべき 妹もあらなくに」の汎用性は異常。上の句をどう作っても独身の寂しさを詠んだ秀歌ができるに違いない(ぉぃ)

ちなみにこの歌の作者は長屋王である(長屋王の変で有名)。わざわざこのように哀愁に満ちた歌を収録するということは、万葉集の撰者が長屋王に対する同情を誘おうとしたせいではないかと思ったのだが、どうか。

 

76 ますらをの 鞆の音すなり もののふの 大臣(おほまへつきみ) 楯立つらしも

元明天皇の御製。「ふええ、なんか即位しちゃったけど警備の人いっぱいいて怖い:;(∩´﹏`∩);: 」ということだろうか?

(違ったらすいません)

 

77 わが大君 ものな思ほし 皇神(すめかみ)の 副へて賜へる 我なけなくに

 76番歌に和して、御名部皇女元明天皇の姉)が作ったとされる。妹を励ますための歌であるが、「皇神の副へて賜へる我」とはなかなか凄い表現だと思う。「お前が即位する運命にあるように、きっと私はお前を支えるために皇祖神がこの世に遣わしたのだ」という感じか。

 

78 飛ぶ鳥の 明日香の里を 置きて去なば 君があたりは 見えずかもあらむ

元明天皇の御製。藤原宮から寧楽宮(平城京)に移る直前の歌。下の句は一書に曰く「君があたりを見ずてかもあらむ」。

「君」が何を指すのかは解釈が分かれるところ。早世した夫(草壁皇子)を指すとも、子(文武天皇)を指すとも言われているが、私はもっと抽象的でもっと大きなもの(つまり神とか、先祖の魂とか)を指しているのではないかという気がする。

 

万葉集(一) (岩波文庫)

万葉集(一) (岩波文庫)